アフロはイタリア人

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私、アフロはイタリア…生まれである。
イタリアといっても、ピサの斜塔から北に300kmほどいったところにあるミラノから東に900万mほどいったあたりにある須磨海岸の近くの病院で生まれた。あきらかにイタリアよりの生まれである(太陽生まれというよりも)。


新婚旅行はイタリアに帰ってきた。時差は七時間ほどであるが、ほとんどそれを感じることなく夜はぐっすり眠り、昼はギンギンに起きていた(ギンギンといっても下半身の話ではない)。日中、日本で働いているときは昼が眠くて夜がギンギンであったことを考えると、イタリアに戻ってやっと生まれてこのかた感じていた時差ボケが回復したのかもしれない。(決してギンギンといっても下半身の話にかけているわけではないが)どう考えても私はイタリア人である。
男にテキトウなくせに女の子にはやさしく声かけ、道を歩きながらカンツォーネ歌っている。なんてテキトウで陽気な人間がたくさんいるんだろ…と思っていたら、間髪入れずディテ(嫁)さんが、
「アフロ…アフロがいっぱいいる」
と言った。
現地のガイドさんは時間にルーズで遅れてくるし、道にある時計はほとんどくるっている。電話で「開いてる?シエスタはないよね?」と確認したのにもかかわらず店が閉まっていたときは、さすがに自分とは違うかなと感じていたのに、
「町全体がアフロだね。アフロシティだね。私、アフロの『なんとかなるよね』の楽観すぎるとこ、あきらめることにする。もっと現実を見てほしいと思うけど、アフロ、アフロはイタリア人なんだもんね。しょうがないよね」
と、なんだか悟られたような、さとされているような言い方をされ…イタリア人に失礼なんだか私に失礼なんだかわからない。たぶんイタリアの人に失礼の方…かな。
イタリアから飛行機で片道11時間かけ帰ってきた。日本に降り立った瞬間、時差ボケに陥る。クラっとした。私の血はワインかもしれない。ワインを二本飲んで血がイタリア人だった頃のようにワインになったのかもしれない。
そしてお盆、実家に帰った。帰るのに11時間かかったことを考えると、実家はやはりイタリアなのだろう。