スズメの恩返し

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 今朝、通勤中少し窓を開け森の中をワゴンRちゃんで抜けていたときだ。
 ぶーん…
 招かざる客が車内に侵入してきた。耳障りな音、蚊か…と思ったが、バックミラーにちらちら映るそれは妙に大きかった。
 ぶーん…ぶん
 頭にとまった。ミラーにはスズメバチと可愛いのは名ばかりの毒バチが映っていた。
 よくも走っている車の、こんな細い窓の隙間から入ってきたものだ。
 そんなに私のことが好きか?私は嫌いだ。刺さないのなら好きだが、刺す虫は大嫌いなのだ。
 スズメちゃんは、挑発するように頭の上を這っている。だいたいから刺されるより刺す側の人間の私が、どうしてこんな目にあっているのだろう。
 ゆっくり私は車を路肩に停め、窓を全開にし首を振ってハチの脱出を待つ、がなかなか出ない。何が楽しいのか車内をうろうろしている。
 車を出てトランクまで開けるも、まだ出ない。そんなに愛してもらっても…こちらからも何も出ない…と思いながら、スキーのストックで刺したら逃げていった。
 出張で講演会に参加していると、今度は鳥が入ってきた。
 スズメだった。